瀬戸漆喰って
なんだろう?

日本での漆喰の歴史

漆喰は、主原料である消石灰に「糊」になるツノマタ(海藻を炊き、抽出したもの)、割れを防ぐための「つなぎ」になるスサ(麻やワラなどの繊維)を加え、水で練り上げて作ります。
日本では、漆喰の原始的な物が縄文時代からあったとされており、高松塚古墳の壁画や、飛鳥時代の法隆寺などにも使われています。戦国時代には、漆喰の白さは権力の象徴として、また耐久性の高さや防火性能のある優れた機能を持っていたことから、財産を守る目的として多くの城郭に使用されていました。江戸時代には、これらの長所を活かして、裕福な商人屋敷や神社仏閣に使われるようになり、漆喰は長く日本の建物の材料として使われてきました。
しかし時代が変わり、戦後日本の住宅供給が急務になると、時間と手間のかかる伝統工法から、合成樹脂などの化学物質の混入された効率よく作業ができる材料が多く使われるようになり、手間のかからない工法へ変わっていきました。
高度経済成長期を境に、省エネルギーを重視した気密性の高い住宅が一般的になりました。気密性の高い空間では空気の入れ替えがしづらく、化学物質の濃度があがりやすくなります。濃度の上がった空間では、体が守ろうとする反応が過剰になり、シックハウス症候群やアレルギー、化学物質過敏症などの問題を引き起こしていると考えられています。

漆喰の効果

漆喰の効果
近年では、漆喰には化学物質過敏症の主な原因とされる「ホルムアルデヒド」の吸着分解機能がある建材として注目されはじめています。また、漆喰自体、アルカリ性であることから、抗菌・防カビなどの効果も期待されています。漆喰は塗ったあと、表面から乾燥し石灰のかたまりになっていきます。硬化した漆喰は、空気中の二酸化炭素を吸いながら、長い時間をかけ硬化(石化)していくのです。その速度は厚み1㎜に対して約10年かかるとも言われています。『瀬戸漆喰』を使う『木ずり下地工法』では、漆喰を8㎜以上塗るので、塗り厚が厚いぶんだけ効果が大きくなります。

瀬戸漆喰とは?

瀬戸漆喰とは?
漆喰は、本漆喰・砂漆喰・土佐漆喰・琉球漆喰などに分けられます。『瀬戸漆喰』は、砂漆喰にあたります。『瀬戸漆喰』は、一般的な砂漆喰に牡蠣殻から抽出した超高濃度カルシウムイオン水を混ぜ、古くから伝わる漆喰の性能に、さらに強度と耐久性を上げることに成功した、古くて新しい素材です。

超高濃度カルシウムイオン水は、牡蠣殻から抽出しています。

本漆喰 旧来漆喰とされてきたもの。昔ながらに海藻(フノリ)を炊いてのりを作り、麻スサ(麻の繊維)と塩焼き消石灰を混合して作られる。
土佐漆喰 三ヶ月以上発酵させた藁と塩焼き消石灰と水を混合し、一ヶ月以上熟成させたもの。そのため藁の成分が発色し、施工直後から紫外線で退色するまでは薄黄~薄茶色の姿に仕上がる。
砂漆喰 漆喰に砂を混ぜたもの。本漆喰よりも強度がある。
琉球漆喰 藁と生石灰を混合したものに水を加え、生石灰に消化加熱反応を起させることで藁を馴染ませ、さらにそれを擂り潰し熟成させたもの。土佐漆喰に比べ藁の混入量が多いため、紫外線で退色するまでは濃黄~薄茶色の姿に仕上がる。練り状の製品しか存在しない。沖縄の屋根瓦工事を中心に用いられる。
成分 (質量%)
消石灰 16.8
製砂 60
ツノマタ 0.16
白毛すさ 0.3
カルシウムイオン水 5.5
パルプ 0.4
16.84
注:製品開封前の成分表示
比重
約1.65
特許
『瀬戸漆喰』は、特許を取得しています。
漆喰材料及び漆喰製造方法
特許No.4843733 号(平成23年10月)

仕上げ材として使えます

仕上げ材として使えます
『瀬戸漆喰』は砂漆喰と同じで、内外壁の下地はもちろんですが、仕上げ材として表面に使用することができます(中塗仕上げ)。仕上げ時には、さまざまなパターンをつけ、表情のある壁面をつくることができます。また、着色(弁柄、色土など)もできますので、用途や意匠に応じて、色々な選択が可能です。

森林資源の
有効活用

木ずり下地は、森林資源の有効活用

木ずり下地は、森林資源の有効活用
『瀬戸漆喰』を用いた壁の下地には、通常木造住宅の内壁下地に用いるせっこうボードは使わず、『木ずり下地』を使用します。巾30㎜×厚さ15㎜の木ずり板をすのこ状に柱に打ちつけ、その上に漆喰を塗っていく工法です。この下地の作り方は、明治中期に学校や庁舎、住宅など、洋風建築(例えばフランクロイド・ライト設計の東京・池袋にある「自由学園」)に使用されてきた方法ですが、施工養生期間が長く、ひび割れ防止の加工が必要なことや、近年、せっこうボードの普及により、あまり施工されなくなってきた経緯があります。しかし、無垢の木を使う木ずり下地には、それ自体の調湿性と、隙間によって湿気を逃がす役目をしますので、体にやさしく過ごしやすい「呼吸する家」をつくることができるのです。
また、約30坪の住宅の内外を『瀬戸漆喰』で施工した場合、下地に木ずりを使用するため約4立米〜 5立米の木材が必要になります。これは、1軒あたりの構造材の使用量の半分にあたり、一般的な住宅より多くの木材を使うことがわかります。多くの木材を使うことによって、森林整備にも役立ったり、新たな雇用が生まれるなど、森林資源の大いなる活用に結びつきます。

フォレストパネルを使って工期を短縮

従来、木ずり(「木小舞(きごまい)」とも呼びます)は、現場で1本1本間隔を開けて打ちつけていたため、大変な労力と時間がかかっていました。
各規定の間隔を空けて打ちつけた『フォレストパネル』を、各地域にある工場において製作しており、そのパネルで施工することによって、大工1人が1日平均30平米〜40平米も施工できるようになり、大幅な工期短縮ができるようになりました。このパネルは、漆喰だけでなく土壁にも使用することができます。
また、この『フォレストパネル』で使っている木材は、地域を問わず、国産の杉材を使用しています。
また製材した際に出る、本来捨ててしまうような端材などを使用しているため、森林資源を無駄なく使用している環境にいい製品です。
フォレストパネルを使って工期を短縮-1
フォレストパネルを使って工期を短縮-2
フォレストパネルを使って工期を短縮-3
フォレストパネルを使って工期を短縮-4

デザイン・色

『瀬戸漆喰』仕上げ模様サンプル

『瀬戸漆喰』仕上げ模様サンプル-1刷毛模様
『瀬戸漆喰』仕上げ模様サンプル-2刷毛模様
『瀬戸漆喰』仕上げ模様サンプル-3平模様
『瀬戸漆喰』仕上げ模様サンプル-4縞模様
『瀬戸漆喰』仕上げ模様サンプル-5荒目模様
『瀬戸漆喰』仕上げ模様サンプル-6すじ模様

着色サンプル

着色サンプル-1

上塗り時に色粉などを混ぜることで、色付けも簡単にできます。『瀬戸漆喰』は、自然由来の素材からつくられていますので、「弁柄」「黄土」などの地域特有の色土など、同じ自然素材にて着色し、パターンもつくる事も可能です。地産地消につながる地域の素材で、特色を生かしたオリジナルの壁をつくられては如何でしょうか。

着色サンプル-2
着色サンプル-3
着色サンプル-4
着色サンプル-5

地震・台風に
負けない

瀬戸漆喰を用いた木ずり漆喰壁による耐震補強工法

瀬戸漆喰を用いた木ずり漆喰壁は、建物の耐震改修の際に使える耐震補強工法としての位置づけを進めています。改修設計において設計する建物の部位に応じて使い分けることを考え、(1)土台(はり)~はりまで塗り上げた場合(大壁仕様)、(2)床上~はりまで塗り上げた場合(大壁床勝仕様)、(3)床上~はり下(廻り縁など)まで塗り上げた場合(大壁床・天井勝仕様)の3種類の納まりで、「木造住宅の耐震診断と補強方法(日本建築防災協会)」における基準耐力を取得するべく技術評価を現在申請しています(平成26年3月現在)。
荷重- 層間変位関係荷重- 層間変位関係
せん断耐力試験の様子(床勝仕様)せん断耐力試験の様子(床勝仕様)

瀬戸漆喰の強度

カルシウムイオン水の圧縮強度の関係
練り混ぜ水に使うカルシウムイオン水のカルシウム濃度によって、漆喰の強度に変化があることが実験で確認されています。カルシウム濃度8g/L、で一般的な漆喰に比べ約5倍の圧縮強度が確認されています。「瀬戸漆喰」の製品では、カルシウム濃度8g/Lのカルシウムイオン水を用いています。

カルシウムイオン水の圧縮強度の関係

火事に負けない

火事に負けない

木ずり下地に『瀬戸漆喰』を塗った壁で、防火構造などの国土交通省大臣認定の位置づけを持っています。
法22条区域内の3階建て以下の住宅の延焼のおそれのある部分の外壁は、準防火性能の外壁(屋外側:木材張り、屋内側:瀬戸漆喰塗り)、準防火地域内の2階建て以下の住宅の延焼のおそれのある部分の外壁には、防火構造の外壁(屋外側:瀬戸漆喰塗り、屋内側:瀬戸漆喰塗り)とすることで、木材や瀬戸漆喰仕上げにできます。さらに、2階建て以下の大規模木造や、準防火地域内の3階建て住宅など、準耐火建築物が求められる場合にも、準耐火構造の外壁(屋外側:瀬戸漆喰塗り、屋内側:瀬戸漆喰塗り)、間仕切壁(両面:瀬戸漆喰塗り)とすることで、瀬戸漆喰仕上げにすることができます。準防火性能(外壁)、防火構造(外壁)、準耐火構造(外壁、間仕切壁)の3つの国土交通大臣認定を取得予定のため、設計する建物の防耐火要件に応じて使い分けることができます。

■ 瀬戸漆喰による壁を使用可能な地域及び規模

法22条区域
木造(その他建物):
床面積1,000㎡以下の住宅は延焼の恐れがある部分の外壁を準防火性能を有するものとする
床面積1,000㎡を超える住宅の延焼の恐れのある部分の外壁・軒裏は防火構造とする
注:3 階建ての特殊建築物には使用できない(法27条)
準防火地域
木造(その他建物):
延焼の恐れのある部分の外壁・軒裏は防火構造とする
** 技術的基準適合建築物
準防木三戸と呼ばれ、一定の防火措置を行えば木造とすることができる(令136 条の2)

img_fire1-3
img_fire1-4
準防火性能(外壁)
準防火性能(外壁)
平成26年4月1日現在 ※大臣認定手続き中
防火構造(外壁)
防火構造(外壁)
大臣認定取得済み
準耐火構造(外壁・間仕切り壁)
準耐火構造(外壁・間仕切り壁)
平成26年4月1日現在 ※大臣認定手続き中